ケビン・キャメロンさん 月岡地区 Iターン
ケビンと日本
アメリカ合衆国ミシガン州出身。
18歳の時、大学の交換留学制度を利用して日本へ。
その後、アメリアに戻ったケビンだったが、アメリカの大学の講義で奥様と出会った。結婚したケビン夫妻は東京へ。
お二人共通の趣味は自転車でのツーリングで、日本全国を自転車そして寝袋で旅をした。
秋山郷へ再挑戦、そして決意
ケビンは日本で過ごした学生時代、秋山郷へ自転車で向かったことがある。
季節は冬。道路は閉鎖され、目的地の秋山郷へはたどり着けなかった。
そんな学生時代の想い出とともに、今度は奥様と秋山郷へツーリングの旅が始まった。
栄村に到着。一日目の夜は、橋の下で寝袋の中で眠った。二日目、村人が声をかけてきた。「そんなところで今夜も眠るのか?家に泊まっていけ」と。
その夜の温かいもてなしに感動したケビン夫妻は、暮らすのはここしかない-。
二人は栄村で暮らそうと決めた。
人生観を変えた栄村の暮らし
橋の下にいた二人に声をかけてくれた村人は、栄村役場の斎藤文成さんだった。
その後、ケビン夫妻はNPOふるさと回帰支援センターのサポートを受け、栄村にIターンする。
それから7年が経った。
3歳になる女の子 モナちゃんという家族も増えた。
東京にいた頃は、子供のいる人生を考えていなかったというケビン。
その考え方を変えたのは、栄村の暮らしにあった。ここならと-。
ポジティブなIターン
ケビンは村の消防団員だ。
栄村に住み始めてすぐ、ケビンは志願して入団した。
入団しなければ村に受け入れてもらえないかもしれない-そんな理由からではない。
もっとポジティブだ。栄村の人になるんだというケビンの積極的なアクションだった。
暮らしを楽しむ心
ケビン一家の田んぼは、家から少し離れたところにある。
小雨が降り始めた。梅雨に入ったものの、撮影日までほとんど雨のなかった栄村。
「恵みの雨だ」と喜ぶ母娘。そして、物静かなケビン。
水田に雨粒が波紋をつくっていた。
栄村の四季を楽しむケビン一家の暮らし。冬の豪雪で知られる栄村にあって、ケビンは雪も大好きだと目を輝かす。一家にとって雪かきは楽しい年中行事の一つ。春夏秋冬、変化のある暮らしを大いに楽しんでいる。
栄村の人になったケビン一家
ケビンはファシリテーターとして、旅人に自発的なディスカバリーがある地域交流のお手伝いをしている。妻の友絵さんは、食育や環境教育に関心が強い。
二人にとって、栄村は望んだ場所だった。
長年暮らした場所から離れたくないと思う方の気持ちがとても良くわかるという。
もう栄村から離れられないという思いが自然に湧いてくると。
娘のモナちゃんが集落を走り回って見えなくなってしまうことがあっても、気にならないというケビン。集落のみんながモナちゃんの成長を見守ってくれているのだ。誰もが知り合い-そんな安心感の中で一家は暮らしている。